熊本の地震、まだまだ余震が続いているようです。
死者やケガをされた方も多く、謹んでお悔やみとお見舞い申し上げます。
早く地震がおさまることをお祈りしております。
さて、今まで、社労士の仕事や社楽会で、多くの経営者や社労士の方に情報発信してきましたが、次のセリフをよく言われます。
「言ってることはわかるんですが、現実は難しいですよね」
例えば、私が得意とする小売業サービス業の経営者には、
「これからの時代は、従業員さんが楽しく働けるようにすることを第一にしていった方がいいですよ」
と言っておりますが、どうやら多くの経営者に「理想論」と捉えられているようです。
「穂浪さん、そんな甘いこと言ってると従業員がつけあがりますよ」
また、営業で悩んでいる社労士の方には、
「営業では、最初は、出し惜しみなく相手の役に立ってください」
とお伝えしていますが、こちらも同様。
「穂浪さん、先に与えるってことはわかりますが、それではなかなか売れないから商売が成り立ちませんよ」
以上から見て取れる“経営者と社労士の方に共通する意識”は、
「そんな甘いこと言ってると、ナメられて、相手はお返しなんてしてくれませんよ」
という感じでしょう。
ビジネスは食うか食われるか・・・。そういう意見もありますね。
あと、価値観として、
「50やってあげるのだから、相手から50返してもらわなきゃ、フィフティ・フィフティの関係が成り立ちませんよ」
というのもあります。
が、この数字の勘所は、今の社会や教育によって自然と刷り込まれた結果だと思います。
残念ながら現実というものはフィフティ・フィフティにはなっていない・・・。
もしなっていたら、相手に何かしてあげるだけで、全員がお返ししてくれるはず・・・。
世の中の法則にあてはめてみると、例えば、二八(ニッパチ)の法則が有名ですが、
「8与えて2返ってくる」
(注:二八の法則は、「2割の優秀な社員の売上げが全売上げの8割を占める」とか、「2割の顧客が売り上げの8割を占める」という感じで使われることが多いです)
・・・この数字でもまだいい方だと思います。
故松下幸之助さんの考え方として、
「世の中に与えた10分の1のものが、 自分に利益として返ってくる」
というのが有名ですが、さすが経営の神様。数字の勘所が現実的だと思います。
だから、社労士営業では、最初は「出し惜しみなく」くらいで丁度いいのです。
だいたい初めからフィフティ・フィフティだからと言って、「信用」という経営や商売にとって、もっとも大事なものを簡単にもらえると思う方が微妙です。
もしお客様側が「与えただけその分価値を返してくれるぞ」と不用心に思っていたら、詐欺にあって、すってんてんになっているでしょう。
しかも開業当初は、相手の役に十分立てるだけの力も実績もない・・・。
一方、これは、経営者が社員さんに対するときも同様です。
ちょっと社員に良くしてあげたら、こちらの言うことをよく聞いて、能力をフルに発揮する・・・。
そんな都合がいい話はありません。
おまけに今は売り手市場で、すぐに他社に移れるし、働き手が少ないため、いろいろなバックボーン・いろいろな価値観を持った人を雇わないと事業を回すことすらできない・・・。
さらにライバルは、求人広告で大々的に「隣の青い芝生」を謳っている・・・。
以上の状況を考えたときに、私が言っていることは理想論でしょうか?
私は、今の世の中や人というものを“メカニズム的”に見た上で、現実的な話をしているつもりでございます。
でも、従来の感覚で見ると、「そんな甘っちょろい・・・」となってしまうんですよね〜。
もちろん、これはあくまでも個人的な意見なので信じなくても結構ですが、私が申し上げていることは、理想論で語っているのではないということはここで宣言しておきます。
最後に、恐らくこういう話をすると、誤解が生じるかと思いますので、注意点を申し上げますね。
特に社労士営業では気を付けていただきたいのですが、
例えば、
「使うだけ使って感謝もなく、お金も払わない経営者」
や、
「いいように利用するだけの他士業」
や、
「こちらの立場を考えずに違法なことをやらそうとする人」
からは、わかった時点で離れた方がいいと思っております。
なので、「こちらもお客を選ばせてもらう」という観点は大事です。
そのあたりの見極めは大切だと思いますので申し添えます。
以上、多くの方が使う「理想論」という言葉が気になったので、メカニズム的に捉えていただけるよう書いてみました。
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